委員会紹介

横須賀市薬剤師会では嚥下が難しい患者さまが安全に薬を服用することを目的とし、2023 年 10 月に「摂食嚥下委員会」を立ち上げました。
嚥下機能に適さない薬の服用は誤嚥の原因になるだけでなく、薬物治療効果の低下にも繋がります。適正な薬を患者様に届けるためには多職種で協力することが必要ですが、何より薬剤師の活躍が重要です。
摂食嚥下委員会では安全な投薬に必要な資料や情報の提供を、会員の先生方に行っていきたいと考えています。

市民の皆様へ

お薬を飲み込むのが苦手な方へ

個体であるお薬(錠剤やカプセル)を水で飲みこむのは、とても難しい作業です。
無理に飲み込むと水だけが気管に入る誤嚥(ごえん)を引き起こし、肺炎の原因にもなります。
安全にお薬を飲むために飲み込みやすい方法を選択することが大切です。

お薬を小さく割って飲んでも大丈夫?

お薬が飲み込みにくいときに、錠剤を割ったりつぶしたりすることはありませんか。
お薬の中には錠剤を割ってしまうと効果を失ったり効きすぎたりすることがあり、危険な薬もあります。
ご自宅で錠剤を小さくする必要はある場合は、必ず薬剤師に確認してから行ってください。

簡易懸濁法(かんいけんだくほう)って何だろう?

お薬は体の中に入った後に錠剤が壊れて、必要なところに移動して効果を発現させます。体の中で壊れ
る錠剤やカプセルを、飲み込む前にお湯で崩壊させて飲み込みやすい形にするのが簡易懸濁法です。
胃ろうや経鼻胃管など、経管栄養チューブからお薬を投与する方法として始まった方法ですが、飲み込
みが苦手な方が安全にお薬を飲み込む方法としても推奨されています。

簡易懸濁法でお薬を飲む方法

お薬 1 回分をカップに入れ、55℃のお湯(約 20 ㎖)を入れて最大 10 分間放置します。
10 分後にかき混ぜると懸濁液(けんだくえき)が出来上がります。
普段水分にとろみを付けている方は、この懸濁液にとろみ剤を入れて飲んでください。

懸濁液とは
お薬には水に溶けない成分が入っていますので、出来上がる懸濁液は透明な液体にはなりません。
粉状の薬が水に混ざっている状態です。お薬を包んでいるフィルムなど、少し形が残っていても、その
まま投与して大丈夫です。

55℃のお湯の作り方

水道水とポットのお湯(90~98℃)を1:2 の割合で混合すると、約 55℃のお湯が出来上がります。
ぴったり 55℃でなくても大丈夫ですし、温度計も必要ありません。
温度設定ができるポットや給湯器をお持ちの方は、そちらを利用するのも便利です。

カプセルは体に入ると 10 分で溶けるように作られています。10 分後に体温(約 37℃)が保たれる温度
として 55℃にしています。季節によって水の温度は変わりますが、多少の温度差は問題ありません。

簡易懸濁法で投与できるお薬

お薬の中には、簡易懸濁法が使えるものと使えないものがあります。不便に感じるかもしれませんが、錠
剤をつぶしたり、半分に割ったりしてはいけないお薬があるのと同じです。
簡易懸濁できる薬かどうかは、薬剤師にお尋ねください。

会員の皆様へ

患者さんに簡易懸濁法の説明をするときに使用できる指導用紙を、会員ページから印刷してご利用いただけます。経管投与、経口投与それぞれ対応できる内容になっています。必要時にご利用ください。